GlycoFluor™ Series

TokyoGreen®–βGal

[β-ガラクトシダーゼ活性検出用蛍光基質]

495-540 nm:緑色

TokyoGreen–βGalは、細胞膜透過性の β-ガラクトシダーゼ検出用の蛍光基質(9-(4′-methoxy-2′-methylphenyl)- 6-(β-D-galactopylanosyloxy) -xanthen-3-one)です。 TokyoGreen–βGalは生細胞中に取り込まれるため、細胞の溶解、固定化が必要なく、 lacZ 遺伝子をマーカー遺伝子とした遺伝子導入法の検討、導入遺伝子発現のコントロール、クローニング細胞のセレクションに有用です。

価格

型番 製品名 容量 希望小売価格(税抜価格)
SK4001-01 TokyoGreen®–βGal 1 mg ¥ 30,000

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    測定原理

    無蛍光性の TokyoGreen–βGal は β-ガラクトシダーゼ産生細胞に取り込まれたのち、β-ガラクトシダーゼにより加水分解を受け、蛍光波長 510 nm の強い蛍光を発する TokyoGreen を生成します。 TokyoGreen も TokyoGreen–βGal と同様に細胞膜透過性です。このため生成した TokyoGreen は細胞膜を透過して反応バッファーに均一に拡散し、励起光(490 nm)を照射すると反応バッファー全体が緑色蛍光(510 nm)を発します。

     

    内容

    TokyoGreen–βGal 1mg (5 mM in DMSO 0.4mL)
    C27H26O9

  • TokyoGreen™-βGal を用いた固定細胞での β-gal 活性検出

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    TokyoGreen™-βGal を用いた固定細胞イメージング

    TokyoGreen-βGal は、β-ガラクトシダーゼ検出用の蛍光基質です。本製品は、生理的環境下でβ-ガラクトシダーゼと反応すると、非存在下に比べ約 400 倍もの蛍光を発します。よって、LacZ レポーター遺伝子発現細胞など、β-ガラクトシダーゼ活性を持つ細胞の検出に広くご使用いただけます。反応後は高い膜透過性を維持し、培養液自体が蛍光を発するため、プレートリーダー等を用いた検出に適しています。また、TokyoGreen-βGal は従来法にくらべ、細胞に添加するだけのシンプルな手法、染色時間が 30 分と迅速な点を特徴としており、スクリーニングに最適です。本製品は、生細胞および固定細胞の両方に使用可能ですが、ここでは大量サンプルのスクリーニングを想定して、固定細胞イメージングの方法をご紹介いたします。

    細胞との反応プロトコル

    HEK293 細胞の固定・反応プロトコル

    細胞の固定・反応

    1. ガラスボトムディッシュ上に培養した HEK293 細胞を、3% パラホルムアルデヒドで 10~30 分間固定します。※ 30 分を超える時間の固定は蛍光強度が減少するためおすすめしておりません。
    2. HBSS で穏やかに1回洗浄します。
    3. TokyoGreen–βGal を終濃度 2.5 μM になるよう、HBSSまたは適切な観察バッファーで希釈し、染色液を作成します。
    4. 染色液を洗浄した HEK293 細胞に添加し、37℃, 30 分インキュベートします。
    5. 常法にて観察します。※ TokyoGreen-βGal は細胞膜透過性であり、培養液中でも蛍光を発するため、反応後は洗浄しないでください。

     

     

    固定、染色後 0 時間および 24 時間経過後の細胞を共焦点レーザー顕微鏡で撮影した結果。(左) 染色後 0 時間の像:LacZ 発現細胞で強い蛍光上昇が観察される一方、LacZ 非発現細胞ではほとんど蛍光は検出されなかった。(右) 染色後 24 時間の像:LacZ 発現細胞と非発現細胞を明確に区別できた。

    ※ 蛍光顕微鏡を用いた場合も遜色ないデータが得られます。

よくあるご質問

  • Q βガラクトシダーゼ検出試薬はどれを選んだら良いですか?
    A

    GlycoGREEN-βGal, GlycoGREEN-βGal, TokyoGreen-βGal の3種類がありますが、細胞のイメージングに使用する場合は第一選択として GlycoGREEN-βGal を、プレートリーダーアッセイや酵素アッセイに使用する場合は第一選択として TokyoGreen-βGal をおすすめします。

    検出感度は GlycoGREEN-βGal と TokyoGreen-βGal はほぼ同程度で、GlycoYELLOW-βGal より優れています。細胞イメージングには、細胞内滞留性が比較的高い GlycoGREEN-βGal をおすすめします。ただし、GlycoGREEN-βGal も生成された蛍光物質が細胞内にずっと留まるわけではないため、ガラクトシダーゼ活性の高い細胞と低い細胞が混在している条件で活性の低い細胞もよく染色されることもあり、結果の解釈には注意が必要です。

  • Q 固定したサンプルに使用できますか?
    A

    X-gal で染色できる条件であれば、GlycoYELLOW-βGal や GlycoGREEN-βGal によってガラクトシダーゼ活性を検出できると考えられます。

    GlycoYELLOW-βGal の蛍光は固定のみでは消失しないことを確認しております。製品ページに記載の情報も参考にしてください。ただし、長時間の固定やアルコール処理、膜透過処理などによって蛍光の局在や蛍光強度に影響を及ぼすことがありますので、固定条件については事前の検討をお勧めします。

     

  • Q 細胞老化を検出できますか?
    A

    はい、GlycoYELLOW-βGal により細胞老化のマーカーと考えられている SA-βGal 活性を検出した実績があります。

    細胞老化を起こしていない細胞で見られる生理的な β-Gal 活性が気になる場合は、バフィロマイシンA1 によりリソソームのアルカリ化を行うことで、その影響を減らすことができることが知られています。

  • Q Q&A を見ても問題が解決しません
    A

    蛍光色素一般に関する Q&A も参照してください