OxiORANGE による細胞イメージング例
特徴1. 明るく観察しやすい蛍光
ミトコンドリア局在性の酸化ストレス検出プローブ比較
OxiORANGE™(上段), 他社製品A(中段), 他社製品B(下段)各 1 μM を添加した培地中で RBL-2H3 細胞を 15 分インキュベートしたのち洗浄し、0.5 μM H2O2 を加えて ROS 産生を誘導した直後(左)と 20 分後(右)。照明光強度と露出条件を揃えて撮影。それぞれ異なる酸化ストレス物質を検出する試薬ではあるが、一般的な酸化ストレス検出用途としては OxiORANGE の蛍光は明るくて観察しやすいことがわかる。
また、製品 B は時間経過とともに核内へ移行するのが観察されたが、OxiORANGE では局在の大きな変化は観察されなかった。
NIKON Eclipse Ti, (PlanFluor 40×0.75), HAMAMATSU ORCA-R2 にて観察。
活性酸素種検出試薬の比較
OxiORANGE (1 μM, 上段) または他社製品 C (5 μM, 下段) を培地に添加して 30 分間インキュベートした HeLa 細胞を洗浄し、1 mM H2O2 を加えて刺激しROS産生を誘導した。製品 C でも蛍光の増加が認められたが、OxiORANGE では刺激後 15 分ではっきりとした蛍光の増加が観察された。
写真はいずれもDIC 像(グレー)、Hoechist 33342 による核染色(青)とOxiORANGE™ (オレンジ)または製品 C(赤)との多重染色像。使用顕微鏡: Leica DMI6000 CS, (HC PL Apo 40×0.85)
特徴2. 固定後にも観察可能
OxiORANGE はROS との反応により、蛍光物質に非可逆的に変化し、主にミトコンドリアに局在します。固定後も蛍光が観察できます。
固定による蛍光の変化。HeLa細胞を 1 μM の OxiORANGE と0.2 μg/mL Hoechist 33342 を含む培地で 30 分間培養したのち、 HBSS で 2 回洗浄し、500 μM の H2O2 で刺激し、30 分間に渡りROS 発生を観察した(左)。その後 3% PFA を含む PBS で 4℃ 20 分間固定してから、再度、同条件で撮影した(右)。
赤: OxiORANGE™, 青: Hoechist33342, グレー: DIC の重ね合わせ。
※ 使用顕微鏡: NIKON ECLIPSE Ti, (PlanFluor 40×0.75) ), Hamamatsu ORCA-R2
OxiORANGE™ の細胞内での局在は、固定により変化します。また、固定により蛍光が若干減弱することがあるため、ご使用前に条件検討を行ってください。
OxiORANGE の細胞内局在
OxiORANGE はミトコンドリアに局在しやすい性質がありますが、試薬濃度が高い場合や、他のミトコンドリア局在性試薬などと共存させること、その他の理由でミトコンドリア以外にも分布する場合があります。
HeLa 細胞に OxiORANGE (0.5 μM) を導入し、100 μM 過酸化水素と 30 分間反応させ、MitoTrackerGREEN (0.25 μM), Hoechst33342 (0.2 μg/mL) による染色とともに観察したもの。