ROSFluor™ Series

NiSPY-3

[ニトロ化ストレス検出用蛍光プローブ]

495-540 nm:緑色

NiSPY-3は、蛍光法によるニトロ化ストレス検出試薬です。活性酸素検出試薬として用いる場合、NiSPY-3 は活性酸素種(OH, O2-・, H2O21O2, NO 等)の中でもパーオキシナイトライト(ONOO)に特異的に反応し、蛍光強度が大きく増加します。ヒドロキシラジカル、一重項酸素、過酸化水素、次亜塩素酸イオン、一酸化窒素、スーパーオキサイドでは蛍光強度が増加しません。生細胞でのイメージングにご利用いただけます。

 

NiSPY-3 は Merck KGaA (Darmstadt, Germany) からも全世界にて
SCT 035  BioTracker™ 515 Green ONOO- Dye の名前で販売されています。

 

価格

型番 製品名 容量 希望小売価格(税抜価格)
SK3003-01 NiSPY-3 1 mg ¥ 40,000

各種ダウンロード

  • プロトコル

  • SDS

  • 製品情報

    印刷する

    NiSPY-3 について

    NiSPY-3は中性水溶液中でほとんど蛍光を示しませんが、パーオキシナイトライトと反応すると、強蛍光性化合物に変化し、蛍光強度の増大が観測されます (励起波長490 nm、蛍光波長515 nm)。

    内容

    NiSPY-3  1 mg
    C23H19BF2N4O4   MW: 464.23

    試薬の調製例

    使用時に全量をDMSO(430 μL)に溶解後 (約5 mM)、さらに緩衝液等で500 – 5000倍程度 (最終濃度 約10 – 1 μM) に希釈してご使用ください(注1)。

    注1) 希釈緩衝液および使用濃度につきましては、目的の用途に応じて検討してからご使用ください。希釈液は使用直前に調整してください。

    スペクトル


    Reprinted with permission from (J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 33, 10640-10641). Copyright (2006) American Chemical Society.

    A) ONOO と反応した時のNiSPY-3 の蛍光スペクトル。 10 uM NiSPY-3 を 0.1 M リン酸バッファー (pH 7.4, 0.1% DMF をコソルベントとして含む) に溶解し、終濃度 0, 1, 2, 5, 10, 20 uM の ONOO と反応させたもの。B) 各種 ROS 発生条件下での NiSPY-3 の蛍光スペクトル

     

よくあるご質問

  • Q 生細胞イメージングのプロトコル例を教えてください
    A

    HeLa 細胞染色例をお示しします。

    DMSO であらかじめ溶解した NiSPY-3 を終濃度 2 μM になるように培地 (DMEM + 8% FBS + 100 units/mL penicillin + 100 mg/mL streptomycin, 0.01% Cremophor EL) に添加し、20 分間培養します。次に培地を除き HBSS で2回リンスし、蛍光顕微鏡で観察してください。GFP 用などの B 励起フィルターまたは 488 nm のレーザー励起での観察が適しています。細胞外からパーオキシナイトライト等で刺激することにより、細胞内のパーオキシナイトライトが増加するのを NiSPY-3 の蛍光として観察できます。

参考文献

G. Uchida, Y. Mino, T. Suzuki, J. Ikeda, T. Suzuki, K. Takenaka Y. Setsuhara (2019)
Sci Rep. 9:6625 DOI: 10.1038/s41598-019-42959-4.

Y. Kimura, K. Takashima, S. Sasaki, T. Kaneko (2018)
J. Phys. D: Appl. Phys. 52: 064003, DOI: 10.1088/1361-6463/aaf15a

R. Furuta, N. Kurake, K. Ishikawa, K. Takeda, H. Hashizume, H. Tanaka, H. Kondo, M. Sekine, M. Hori (2017)
Plasma Process. Polym. 14 1700123 DOI:10.1002/ppap.201700123

T. Ueno, Y. Urano, H. Kojima, T. Nagano (2006)
J. Am. Chem. Soc. 128: 10640-10641 DOI:10.1021/ja061972v