Diaminorhodamine-4M (DAR-4M) は一酸化窒素 (NO) を検出できる蛍光プローブです。そのままでほとんど蛍光を示しませんが、NO と反応すると強いオレンジ蛍光を発します。DAF-2 DA や DAF-FM とは異なり、細胞や組織の自家蛍光と重なりにくい波長域において、pH 4-12の範囲で安定した検出が可能です。
NOFluor™ Series
[一酸化窒素検出に(オレンジ蛍光)]
570-590 nm:橙色
Diaminorhodamine-4M (DAR-4M) は一酸化窒素 (NO) を検出できる蛍光プローブです。そのままでほとんど蛍光を示しませんが、NO と反応すると強いオレンジ蛍光を発します。DAF-2 DA や DAF-FM とは異なり、細胞や組織の自家蛍光と重なりにくい波長域において、pH 4-12の範囲で安定した検出が可能です。
DAR-4M (diaminorhodamine-4M)
製品情報
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Diaminorhodamine が NO と反応し、励起波長 560 nm で励起すると波長 575 nm のオレンジ色の蛍光を発します。
名称 | 検出対象 | 反応 | pH 範囲 | Absmax (nm) | FLmax (nm) | ε | Φ |
DAR-4M | NO | 不可逆 | 4-12 | 560 | 575 | 76,000 | 0.42 |
DAR-4M 1 mg が DMSO 0.47 mL に溶解された溶液です。
C25H26N4O3
MW:430.50
本品は 約 5 mmol/L になっております。
使用時に中性のバッファー等で 500 倍程度に希釈してお使いください。
DAF-2 を用いた pH 7 付近のバッファー中での NO 検出限界は 5 nM と報告されています。 DAF-FM では蛍光強度は DAF-2 の 1.5 倍ありますので、若干高感度となると思われます。また DAF-2 DA や DAF-FM DA を用いて細胞内で検出する場合、細胞内の物質に妨害され感度がこれらより低下する可能性があります。
10 μM 程度では明らかな細胞毒性は認められませんでした。万一、毒性が疑わしい場合は濃度を下げてください。
5 – 10 μM (500 – 1000 倍希釈)程度です。ご使用の試料・バッファーの種類により変わる場合もあります。ただし、強いシグナルを得るために試薬の濃度を上げることはフルオレセイン系化合物の性質上、逆効果のようです。
NOが速やかに酸素と反応して NO2- や NO3- に変化する途中の中間体と反応しています。この中間体は生理的な条件下ではNO生成がない限り生成しないため、DAF 類は NO を特異的に検出することになります。
第1選択としては DAF-FM (細胞外での検出)または DAF-FM DA (細胞内での検出)をお勧めします。
DAF-2 および DAF-2 DA は実績が多いため、論文の再現実験などに使用したいといった目的の場合によく使用されます。一方、DAF-FM は pH 6-7 の範囲での特性が改善されていますので、多くの場合は DAF-FM の方をおすすめします。
更に酸性領域での検出が必要になる可能性がある場合、もしくは緑の自家蛍光が問題になる場合等には DAR-4M AM が使用されます。
型番 | 製品名 | Exmax (nm) | Emmax (nm) | 膜透過性 | 使用可能 pH |
SK1001-01 | DAF-2 | 495 | 515 | – | >7 |
SK1002-01 | DAF-2 DA | 495 | 515 | + | >7 |
SK1003-01 | DAF-FM | 495 | 515 | – | >5.5 |
SK1004-01 | DAF-FM DA | 495 | 515 | + | >5.5 |
SK1005-01 | DAR-4M | 560 | 575 | – | 4-12 |
SK1006-01 | DAR-4M AM | 560 | 575 | + | 4-12 |
生理的な条件では亜硝酸イオン (NO2-)や 硝酸イオン(NO3-) と反応することはありません。ただし NO2- が高濃度(10 mM 以上)存在して長時間インキュベートした場合には若干蛍光が出ます。
豊富な論文例がありますので参考文献または文献リストを参照してください。培養細胞、血管内皮細胞、海馬などの脳・神経組織、末梢血単核球、骨髄幹細胞、ミミズ神経節、植物細胞等での使用実績があります。測定法としては蛍光顕微鏡による画像観察、画像上特定点の蛍光強度測定、マルチウエルプレートリーダーによる測定等があります。
フェノールレッドやビタミン類など蛍光性の物質が観察に影響する場合があります。また培地に添加される血清、BSAなどのタンパクにより NO 検出効率が低下する場合があります。
厳密な定量には濃度の分かっている NO ガスの溶液を用いる必要があります。しかし実際的には、若干の誤差はありますが NONOate (1分子から2分子の NO が生成)を用いるのがよいと思われます。
蛍光色素一般に関する Q&A も参照してください
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Plant Biotechnol. in press DOI: 10.5511/plantbiotechnology.20.0907a
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Neuron 60: 642-656 DOI:10.1016/j.neuron.2008.08.025
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