POLARIC® Series

POLARIC®-500c6F

[細胞膜染色用蛍光プローブ]

Others (FRETなど)

POLARIC-500c6F は、細胞染色用に開発されたソルバトクロミック色素です。周囲の極性によって蛍光波長がシフトするソルバトクロミック蛍光色素に、細胞膜に局在しやすいアルキル基を付加したもので、細胞膜を染色することができるだけでなく、膜の組成によりわずかに色が変化するため、膜組成の異なるミトコンドリア膜などを識別することもできます。

価格

型番 製品名 容量 希望小売価格(税抜価格)
GC101 POLARIC®-500c6F 1 μg × 10 ¥ 58,000
GC1011 POLARIC®-500c6F 1 μg × 5 ¥ 27,000

各種ダウンロード

  • プロトコル

  • チラシ

  • SDS

  • 製品情報

    印刷する

    POLARIC-500c6F の物性

    名称 検出対象 反応 Absmax (nm)* FLmax (nm)*
    POLARIC-500c6F 極性 可逆 480 592

    *POLARIC-500c6F は水溶性が低いため、SDS を含む水溶液中で測定したもの。溶媒によって変化します。

    SDS を含む水溶液中で測定したスペクトル

    POLARIC-500c6F

    細胞膜およびミトコンドリアを染色したときの蛍光スペクトル

    HeLa 細胞内での、細胞膜及びミトコンドリアの蛍光スペクトル。共焦点レーザー顕微鏡で取得した画像からスペクトルデータを取得した。

     

    構造

     

     

    長時間の観察が可能

    HeLa細胞内での蛍光強度の時間変化を観察したもの。蛍光強度が50%に落ちる時間が、POLARIC-500c6Fでは約70.6時間、MitoTracker® Greenは約28.6時間であり、POLARIC-500c6FはMitoTracker®Greenと比較して蛍光強度の減衰が緩やかであった。POLARIC-500c6F により長時間の観察が可能と考えられる。

     

    その他

    POLARIC は、文部科学省イノベーションシステム整備事業 地域イノベーション戦略支援プログラム グローバル型さっぽろバイオクラスターS 実用化研究として、北海道大学大学院地球環境科学院山田幸司准教授のグループにて開発されました。五稜化薬株式会社が北海道大学より特許権譲渡を受け、製造しております。

  • POLARIC-500c6F による細胞イメージング例

    印刷する

    POLARIC-500c6F による細胞イメージング例

    HeLa 細胞を POLARIC-500c6F で染色しコンフォーカル顕微鏡によるスペクトルイメージングにより、細胞膜およびミトコンドリアをそれぞれ緑およびオレンジの疑似カラーに分解し重ね合わせた。

     

    Structured illumination microscope (Nikon, N-SIM) による  POLARIC-500c6F を用いたミトコンドリアのイメージング


    POLARIC-500c6F で HeLa細胞を染色し、Structured illumination microscope (Nikon, N-SIM) にて撮影。
    左:従来の落射型蛍光にて撮影、右:3D-SIMモードにて撮影。Ex:488nm, Em:510-550nm。

    空間分解能が従来の顕微鏡の約2倍(約100nm)であるSIMで撮影することにより、右図では、ミトコンドリア内の微細な構造が観察されているのがわかる。

よくあるご質問

  • Q POLARIC-500c6F は脂質のどこに入って、どのような構造を取って蛍光を生じるのですか?
    A

    POLARIC-500c6F の構造に脂質類似の構造が含まれており、親水性部位と疎水性部位がリン脂質2重膜同様の配置・配向をとり、色素が単分散することで配置の状況に応じた蛍光を生じると考えられます。

  • Q どんなときに色が変わりますか?
    A

    POLARIC は、まわりの脂質の組成によって蛍光波長が変化することがわかっています(Chem. Lett. 2011, 4, 989-991)。一方、 pHによる大きな蛍光波長変化はありません。

  • Q Q&A を見ても問題が解決しません
    A

    蛍光色素一般に関する Q&A も参照してください