グルタチオンは細胞内にミリモルオーダーで存在し、活性酸素種を還元することで酸化ストレスを消去する役割を担っていると考えられています。この製品は、分子内 FRET の原理により2波長の蛍光強度比から細胞内グルタチオン濃度を定量できる蛍光プローブです。反応が早く可逆的であるため、グルタチオン濃度の増減を追跡することも可能です。
QuicGSH3.0 は Merck KGaA (Darmstadt, Germany) からも全世界にて
SCT 036 BioTracker™ 625 Red GSH Dye の名前で販売されています。
![]()
QuicGSH3.0 はオレンジ色の蛍光色素Tと、深赤色の蛍光色素Sの2つのコンポーネントからなる分子です。GSH濃度が低いとき、緑色光で励起すると、励起された色素Tのエネルギーが共鳴効果により色素Sに移動し、深赤色の蛍光を発します。GSH濃度が高くなると、蛍光エネルギー移動が起こりにくくなり、緑色光で励起されたプローブはオレンジ色の蛍光を発します。


