低酸素応答性蛍光試薬MARを用いたイメージング例
スフェロイド中心部の低酸素状態の検出例
-生細胞で簡便に使用可能-
-Pimonidazoleと同等の感度で検出可能-

概要

MARは、生細胞に添加するだけで低酸素環境の蛍光イメージングが可能な低酸素検出試薬です。生体内において低酸素環境はがんや虚血性疾患など多くの疾患と密接に関連しています。既存の低酸素環境検出試薬であるpimonidazole試薬では免疫染色が必要であり、固定細胞でしか使用できませんでした。しかし、MARを用いればスフェロイドのような3次元培養物に関しても簡便に生細胞の低酸素状態を検出可能です。

細胞染色プロトコル
  1. 市販のスフェロイド形成キットやプレート等を用いてスフェロイドを形成させます。詳しいスフェロイド形成方法、必要な細胞数等は、ご使用のキットやプレートのプロトコルをご参照ください。
  2. 形成させたスフェロイドを顕微鏡観察に適した「ガラスボトムディッシュ」等の容器に移します。
  3. 25 μg の MAR が入ったチューブに 43 μL のDMSO(無水)を加えて色素を溶解させ、これを 1 mM stock solutionとします。
  4. スフェロイドを壊さないように気を付けながら、スフェロイドの入っている培養容器にMAR の最終濃度が 1 μM となるよう培地に加えます。
  5. 37 ℃、5 % CO2 雰囲気下で 4 時間以上インキュベーションします。
  6. スフェロイドを捨てないように気を付けながら HBSS などで培養容器を洗浄した後、HBSS 等に置換し、蛍光顕微鏡にて観察します。

図1.細胞スフェロイド内の低酸素の状況

図1.細胞スフェロイド内の低酸素の状況

HepG2細胞を用いて作製したスフェロイドに対して、DMEM (8% FBS + 1% penicillin/ streptomycin )
中で1 μM MAR を37℃ CO2 incubator内で約4 時間作用後、HBSSで2 回洗浄し、HBSS中でGFP 用バンドパスフィルタを用いて観察しました。中央のスフェロイドにおいて、内部の低酸素領域においてMAR が反応して緑色の蛍光を発しています。一方、小型のスフェロイド(右上および右下)は、低酸素領域が小さいために緑色の蛍光がほとんど見られません。また、シャーレに接着している細胞(左上隅)も緑色の蛍光がほとんど見られません。スケールバーは、25 μm。

蛍光観察
励起波長は 488 nm 付近の青色光による励起が適しています。顕微鏡のフィルターキューブは、いわゆるB励起フィルターが適しています。B-2A、FITC(NIKON)や U-FBW、U-FBWA(OLYMPUS)の他、一般的な FITC, GFP 用などのフィルターが使用可能です。

製品・サービスへのお問い合わせ

当ページに掲載している製品・サービスに関し、ご購入希望ならびご興味のある方は、こちらまでお問い合わせください。

Start typing and press Enter to search

Shopping Cart

No products in the cart.